ようこそ!



最近の記事傾向→
 映画見て
  マリオを走らせ
   あとは寝る
    ('A`)オー

web拍手


かてごり!


けんさく!


まいちゃん!

mastermind

  • Author:mastermind
  • 動画担当:sistermind
    駄文担当:桝田舞人
    花の小2トリオ(=゚ー゚)8さいになりましたv

りょこう!


こめんと!


とらばく!


さいしん!


べったく!


げっかん!


らすえす!


あまぞん!





上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 その日は朝から夜だった。月曜日のはずだ。まさか火曜ではなかろう。ましてや水曜などと……と発展させていくと、僅かに愉快であった。
 贅沢の浪費。
 人は時間の無駄使いであると罵るであろうが、ある意味ではひどく有意義な睡眠だった。
 一度首を起こし、やめた。電話は鳴らなかったのだろうか。その代わりにというものではないが、遠くでサイレンが鳴っている。不気味なサイレンが。あれは叫んでいるのではない。呼びかけているのだ。聞いてはいけない。
 電話は鳴らなかったのだ。要するにこれは、自由の獲得ではないか。明日のことなどは考えず、ひとまず喜んではみたものの、末蔵の血流は不自然に速まっていった。
 勢いをつけて上体を起こすと、心地よい頭痛がさっと引いていった。サイレンはもう聞こえなかった。
 静かな夜だった。いつものことだ。騒がしい夜など、末蔵は知らない。
 金曜だった。いつの週の金曜であるかは考えないようにした。
 土曜だった。その日は失われたのだから。
 顔を洗おうと蛇口をひねっては想像以上の冷水に憤慨したり、部屋にモップをかけたりしているうちに、外が明るくなってきた。満ち足りた時間は恐ろしい速さで過ぎ去ってしまうらしい。末蔵は驚愕するとともに、その速さもまた無為の発覚ではないかと疑い、少し悲しくなった。少しどころではなかった。知らぬうちに頬が濡れた。
 外へと出ると、名も知らぬ小鳥が歌っていた。何の面白みもない光景。ちちち。ちちちち。ちちちちち。
 そんな声と、風のコーラスをを耳にしながら無心に歩くと、いつの間にやら26丁目へと入っていた。この辺りはどこもかしこもブロック塀が張り巡らされていて(張り巡らされるというのがまさにぴったりなのだ)、普通は見ていて楽しいものではなかったのだが、末蔵には散歩という習慣がなかったため、例えば一つだけ色の違っているブロックだとか、一つ一つが少しばかり大きい塀といったものに興味をそそられた。しまいには、僅かな隙間をはう蟻などを観察している。多数の蟻が一列に蠢いていたが、時折足を踏み外しそうになってよろめく個体が見える。少し触れてみようかとしたところ、どこからか声が聞こえた。
 何故だか今までブロックの穴には気づいていなかったのだが、気づいてしまった以上、覗いて見ないわけにはいかなくなった。
 右の穴からは、締め切られた雨戸が見えるだけだった。前と左の穴から見えたのは、動物たちだった。しかし聞こえてくる声は彼らのものではない。何しろ彼らの口は全て切除されているのだから。
 下の穴は暗闇だった。びっくりしてひっくり返ると、上はブロックの天井だった。無数の穴から無数の目が覗いている。しかし末蔵が今知りたいのは、そんなものではない。無関心な情報に時を割いていられるほど暇ではないのだ。
 立ち上がると、気分の悪い立ちくらみを覚えた。しかし負けるわけにはいかないのだ。末蔵は両頬を数回叩き、後ろの穴を覗いた。
 そこには赤いパジャマのような服の少女が座り込んで歌っていた。うれしいひな祭りだった。小さくかすれた声の、下手な歌であった。そばには祖父らしき男が見える。腕を組んで目を瞑り、静かにたたずんでいる。何故こんなものを聞き続けていられるのかと末蔵は怪しみ、天の目へと問いかけた。
 その目はよく知っている。

   かんれん!

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

件のトラックバック

トラックバックURL
http://mastermind.blog6.fc2.com/tb.php/3392-abd86386
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

 | BLOG TOP | 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。