ようこそ!



最近の記事傾向→
 映画見て
  マリオを走らせ
   あとは寝る
    ('A`)オー

web拍手


かてごり!


けんさく!


まいちゃん!

mastermind

  • Author:mastermind
  • 動画担当:sistermind
    駄文担当:桝田舞人
    花の小2トリオ(=゚ー゚)8さいになりましたv

りょこう!


こめんと!


とらばく!


さいしん!


べったく!


げっかん!


らすえす!


あまぞん!





上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

人は死ぬぞ



>>選択式御題 45日目
37.「傷つくこと傷つけたこと」



 県庁の前で呆然とたたずむ一人の男。服装は軍服。詳しいことなど知らずとも、それが旧日本軍のものらしいことは見当が付く。
 幽霊である。
 警備でもしているつもりなのか。しかし、それにしては覇気がない。「呆然」なのだ。そんな事はどうでもよろしい。私はこの年老いた若い幽霊――見た目は若いのだが、実年齢で言えば私の3倍どころの話ではなかろう――のことなど興味がない。私の親戚や知人の中に、戦争を語るものは居らず、つまり私にとって戦争とは、いわば空想のものである。何のリアリティも無いゆえに、興味の持ちようも無いのだ。飢えた子供が欲するのは一切れのパンと、色の薄い水であり、貴族の社交界などハナクソのようなものだ。それと同じである。何故戦地ではなく、こんな所に軍服で突っ立っているのかも知りたいとは思わない。
 むろん、向こうから興味をもたれても困る。いつからそこに居るのか知らないが、幽霊から見れば現代はあまりにもわけが分からぬものであり、興味は尽きないと思われる。私のような、敵国の文化に染まりきったとしか思えない女が腰を振りながら歩いていては、刺激が強かろう。それとも、ずっと前から、つまり最初から、もっとざっくばらんに言えば、死んだその日からそこに立ち続けているので、もはや時代の流れなどハナクソのようなものと感じているのだろうか。そちらの方がありがたいのだが。
 ともかく、私は目をあわさぬように、そこには何も無いがごとくに振舞って、県庁内部へと侵入を試みたのである。が、幽霊はまるで最初から私に狙いを付けていたかのように、二本の足でもって近づいてきた。何ということだ。とり殺される。
 私は思わず幽霊の腰周りに目を落とした。真っ向から目を見るのが怖いという感情からではなく、もう少し現実的な観点からだ。そして、ちょっとだけ安堵した。不思議なことに、この幽霊は丸腰なのだ。私の頭の中の薄ぼんやりとしたイメージの中では、肩からは機関銃を引っさげ、腰には小さな爆弾と、刀だかナイフだかを携帯しているはずなのだが、そのいずれも無い。すかすかだ。それどころか、ひょろひょろだ。
 馬鹿め。幾ら幽霊と言えども、権威を笠に着ながら、されども着こなせないで居ては迫力も何もあったものではない。似合っていないのだ。間抜けなだけだ。逆に、米軍の屈強な男が白い経帷子に天冠をつけ、手を胸の前にたらして「うらめしや」などとほざくのを想像するがよかろう。これは悪ふざけにしか見えない。
 その幽霊が「あの、すみませんが」などと気安く声をかけてきたので、私は迷うことなく鉄板入りの鞄でもって、その頬を強打したのである。


   かんれん!

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

件のトラックバック

トラックバックURL
http://mastermind.blog6.fc2.com/tb.php/2891-dbd32f21
この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

 | BLOG TOP | 


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。