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私とは火の王を憎む者である。まるであらゆる生命活動の源のごとく振舞う、あの傲慢な火の王を私は拒絶する者である。全てのエネルギーが失われた、静止した寒冷こそが唯一残された良心なのだと信じてやまぬ者である。あらゆる運動が禁止された世界において王はもはや王でなく、私はもはや私でなく、それは殆ど無の世界と言ってよろしい。
しかしどんな人々も私の主張を乱暴に退けようとするであろう。なるほど、そう考えたいと思うことは分からないではない。しかし事実、熱を以って活動することに一体どれほどの意義があるというのか、それに答えられる物体を私は知らない。明確な目的もなく、使命も持たず、あたら消費し、それは結局何物をも生み出すことはない。いやそれどころではない、もはや全ての活動は消費すらも行われておらず、時を数える指標にしかならない。果たしてそんなものが目的となろうか?なる筈もないのだ!
にもかかわらず、人々は火の王をおろかにも礼賛し、闇を恐怖し、冷たい大地を呪うのだ。こんなにも馬鹿馬鹿しい事実は他にない。しかし、私はそれを憂う必要はないのだと信じよう。誰しもがやがて本来あるべき姿乃至状態に気付き、現状を恥じ、そしてその終局へと向かう筈だからである──それは間違いなく約束されているのだ──。あらゆる物質或いは物質にすら満たない微細なるものは善意によって存在しているはずであり、そしてあらゆる存在はまた、存在することそれ自体が悪意であるということを苦痛をもって知っているがために、久遠を苦悩で埋め尽くしているのだ。そして無論、彼らはその矛盾を打ち砕くために最終的に選定すべきこと──むしろ私はそれ以外の選択肢を知らない──を知っているのだ。
しかし、あぁ、今日も火の王は私の身を灼き尽くさんとして燃え滾ってゐるではないか!
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